総合情報誌RinRin Vol.237[立春] 2020年2月

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- マネーコラム
Vol.
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東日本大震災からもうすぐ9年。 相次ぐ自然災害にどう備えるのか、 わが家の方針を決めましょう。
自 然 災 害 では 電 気 に よ る 火 災 が 多い
3月が近付くと︑ 東日本大震災を思い出しま す︒ も う す ぐ 9 年 が 経 と う と し て い ま す が︑ 復 興はいまだ道半ばで︑ 被災地の方のご心痛は計 り知れません︒ 昨年は︑ 甚大な風水害も相次ぎました︒ 9月の台風 '19 域もありました ︵ さ ら に︑ 月 の 台 風 川や福島県の阿武隈川など '19 ました ︵ 年 月 30 10 70 10 年 19 10 月 ・ 内閣府︶ ︒ 号では︑ 千葉県を中心に 93 15 万戸 超の停電が起き︑ 復旧に2週間以上かかった地 号 で は︑ 長野県の千曲 を超える河川の
地 震 時の 火 災 は 火 災 保 険の 補 償 外
こうした通電火災など電気を原因とする火
災は︑ 地震でもよく発生します︒
東 日 本 大 震 災 で 起 き た 火 災 の 出 火 原 因 を︑
上のグラフに示しました︒ ①は本震直後︑ ②は
余震や停電からの復旧時などに起きた火災の
データです︒ どちらの場合も︑ 電気が原因の火
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災は
〜
意外にも︑ ガス機 器からの出火が少ないのは︑
地震の揺れを感知し自動的にガスの供給を止
める仕組みが普及しているからだといわれて
決壊が起き︑ 東日本の広範囲に浸水被害が生じ 日 ・ 国土交通省︶ ︒
います︒ 実は電気でも︑ 揺れを感知して自動的
に通電を止める ﹁感 震 ブ レ ー カ ー﹂ があります
自然が猛威を振るい︑ 今まで経験したことの ない災害がたびたび起こる恐怖を︑ 日本中が感 じたように思います︒ そうした自然災害の際に︑ 電気が原因の火災 も 多 く 発 生 し ま し た︒ 特 に 注 目 さ れ た の は︑ 停 止していた電力が復旧する際に起きる ﹁通電火 災﹂ で す︒ 倒れた電気ストーブやアイロンなど が通電されて熱を持ち︑ 衣類などの燃えやすい ものに 触 れて︑ 出 火 するケースを 想 像 しますが︑ 台風 15 号の直後の千葉県では︑ 水にぬれ故障し た電化製品が︑ 通電時にショートして火災につ ながるケースが多かったようです︒
が︑ 浸透しているとはいえません︒ 1日も早く
感 震 ブ レ ー カ ー が 全 戸 に 設 置 さ れ る よ う︑ 電
力会社には力を注いでほしいものです︒
さ て︑ 地 震 の 際 に 起 き た 火 災 で︑ 住宅が被害
を受けたとします︒
火災保険で補償されるだろう﹂ ︒ ﹁火災だから︑
皆 さ ん も そ う 思 い ま す か ? 残 念 な が ら︑ 地震
の 際 に 起 き た 火 災 は︑ 地震保険でないと補償
し て く れ ま せ ん︒ ま た︑ 地 震 に よ る 津 波 も︑ 水
害 で は あ っ て も 火 災 保 険 で は 補 償 さ れ ず︑ 地
震保険の補償範囲です︒
地 震 が 起 こ っ て か ら で は 間 に 合 い ま せ ん︒
地 震への備えを︑ ご家庭で考えておきましょう︒
70
% を占めます︒
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