総合情報誌RinRin Vol.250[春号] 2023年4月

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心 の詠み人
俳句
俳人協会 前田永子 選
苅田にはトンボ飛び交い子ら遊ぶ
竹 森 隆 之 さん
川柳
川柳家・コピーライター 水野タケシ 選
中 村 悦 雄 さん
妻ホーム思い出秘めて一人旅
神奈川県
書き出しの「妻ホーム」で引き込まれました。かつておふ
石川県
稲 刈 後 の 広 々 と し た 田 ん ぼ は 子 ど も 達 の 格 好 の 遊 び 場 、句
たりで旅されたところなのですね。
小 濱 春 雪 さん
足腰はやわでも散歩する意欲
のリズムからとんぼと子らの生き生きした様子を感じます。
葱抜いて葱もて葱の土落とす
熊本県
ラ ス ト の「 意 欲 」 が 力 強 い で す ね。 陽 気 も 良 く な っ て き
奥 村 雄 治 さん
たし、今日は少し歩いてみましょうか。
茨城県
声 に 出 し て 読 む と リ ズ ム の 良 い 句。 寒 い 畑 で 瑞 々 し い 緑
湯 浅 博 明 さん
一言で前を向かせてくれた母
の葱を心弾ませ抜いている様子がリズムにうかがえます。
風邪ひくや下ろし林檎の母の匙
広島県
どんな一言だったのでしょう。忘れられない素敵な思い出
中 村 利 明 さん
ですね。
埼玉県
子どものころ熱を出すと母が食べさせてくれたおろし林檎、
感謝書く妻が見るほうの日記帳
風邪寝の床であの味と母の愛が思われるしみじみした句です。
ひびぐすり
短歌
現代歌人協会理事 梅内美華子 選
各 務 哲 美 さん
このガタイ百年までは保証付き
定期メンテを義務付けられる
北海道
自分の体を保証、定期メンテなどの語で機械のように表
現 し た 、丈 夫 な ガ タ イ で あ る こ と の 自 負 の 裏 返 し で あ る 。
今 井 正 博 さん
懐かしい人の名前が出て来ない
霧がかかってあのそのあのと
埼玉県
な か な か 思 い 出 せ な い も ど か し さ 、そ れ を 表 す「 霧 」を さ
らに 踏 み込ん で 作者ら し くした の が「あ の そのあ の と」。
耕 運 さん
リ ニ ヤ 試 乗 時 速5 0 0 キ ロ の 体 感 は
内より外で感じるものなり
愛知県
試乗してみて感じたことが下の句に集約されている。時
速500キロという途轍もない速さに運ばれる体。
古 跡 健 将 さん
青空のかげりカセット聴いている
八木山の春思い出すとき
青森県
ふ る さ と の 山 だ ろ う か。 い っ せ い に 芽 吹 く 春 の 記 憶 が 体 の
曽 田 均 さん
奥に保存されている。カセットテープは思い出すきっかけ。
広島県
思 わ ず 吹 き 出 し て し ま い ま し た。「 妻 見 る ほ う 」 と す る と
河 合 さ ち 子 さん
母の手は休むことなし胼薬
北海道
五・七・五 に 収まりますよ。
あかぎ
洗濯機も給湯器もない時代、胼切れに薬を塗っても治る暇
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心 理 占 星 術 研 究 家・翻 訳 家 。 国 際 基 督 教 大 学 卒 業 、同 大 学 院 修 士 課 程 修 了( 比 較 文 化 )。 書 籍 の 執 筆 、 テ レ ビ 、 ラジオ、
雑誌、携帯サイトの監修など幅広く活躍し、多くのファンから支持されている。英国占星術協会会員、日本ト ラ ン ス パ ー
ソナル学会理事、平安女学院大学客員教授、京都文教大学客員教授。
もなく働き詰めだった母に思いをはせる優しい作者です。
鏡リュウジのポジティブ
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P 2 2〈 まちがい探しの答え 〉 ① 鳥 の 数 ② 袋 の 中 の ワ イ ン ③ 靴 の 数 ④ 犬 の し っ ぽ ⑤ お む すび
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