総合情報誌RinRin Vol.257[夏号] 2025年8月

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納税に気付かないのは
国民の負担が変わらないから
国土の約7割を森林が占める日本は、世界有数の森林
大国です。木材の供給だけでなく、温室効果ガスの吸収
整備関係」で、全体の約6割を占めています。森林内の
森林環境譲与税の自治体への配分は2019年度に始
まりましたが、使途として最も多いのが「間伐等の森林
る前と後で個人の負担額に変化がないからです。
方が多いかもしれません。なぜなら森林環境税を導入す
各地域の実情に応じて
林業の循環を促進!
による地球温暖化の抑制、洪水や土砂災害の防止、水質
一 部 の 樹 木 を 伐 採 し て 日 光 や 風 の 通 り を 良 く す る「 間
個人住民税は、「均等割」と「所得割」で構成されてい
ます。均等割は、一定の所得がある住民が一律で負担す
2・
を浄化しながら地下水として蓄える機能、生物多様性の
伐」
、
雑草を取り除く「下刈り」、新たな苗木を植える「植
るもので、標準額は年額5千円。以前は年額4千円でし
森林が持つ公益的機能を
維持するための国税
保 全 な ど、 森 林 に は さ ま ざ ま な 機 能 が あ り ま す。 近 年、
栽」
、林道の整備、花粉対策としてスギの植え替えなど
たが、2014年度から10年間は、東日本大震災を機
1・
集中豪雨や台風による水害が全国各地で増加している
が行われています。
「森林環境税を納めている」と聞いても、ピンとこない
ことから、防災の観点でも森林の維持管理は極めて重要
町村・特別区民税に各500円が上乗せされていました。
しかし、管理には膨大な費用がかかります。森林を保
有する自治体の財政的負担の増加や、林業の担い手不足
開催も含まれます。
化や木質化を進めるほか、植樹や木育などのイベントの
2023年度にこの上乗せ措置は終了し、2024年
度からは森林環境税として千円が徴収されることになっ
に地域防災対策の財源として、道府県民税・都民税と市
です。
次に多いのは「木材利用・普及啓発」に関する取り組
み。森林の整備で得た木材を公共建築物に活用して木造
などが重なり、全国的に手入れの行き届かない荒廃した
が変わっただけです。なお、住民税の均等割や所得割は、
が年額千円を住民税に上乗せして負担することで、森林
こうした課題への対策として導入されたのが「森林環
境税」です。森林を保有する自治体に代わり、国民全員
服の購入補助などに
修の実施や安全防護
育成を目的とした研
は異なることがあります。
ることができるため、一部の自治体では金額が標準額と
各自治体が地域の事情に応じて独自に税率や金額を定め
たため、均等割は年額5千円のままで、単に名称と用途
森林が増えています。
そして、3番目に多いのが「人材の育成・担い手の確保」
で す。 林 業 従 事 者 の
保全に必要な財源を確保する仕組みです。
活用されています。
の実情に 応 じ た 森
などで決まり、地域
林業従事者数 、
人口
林の人工 林 面 積 や
配分の割合は、私有
に 再 配 分さ れ ま す。
県お よ び 市 区 町 村
与 税」として都道府
じ て「 森 林 環 境 譲
イトなどで確認して
各自治体のWEBサ
環 境 譲 与 税 の 使 途 は、
が っ て い ま す。 森 林
施する取り組みも広
森林学習を共同で実
ボランティア活動や
の 自 治 体 が 連 携 し、
源を保有する山村部
そ の ほ か、 都 市 部
の 自 治 体 と、 森 林 資
全や防災に貢献しているのです。
住民税の均等割の負担額はこれまでと同じでも、私た
ちは「森林環境税」の負担を通じて森林を守り、環境保
林の維持管理に活
みましょう。
徴収された森林
環 境 税 は、 国 を 通
用されています。
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