総合情報誌RinRin Vol.234[立夏] 2019年5月

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- 健 康の た め に 外 出 時に は 十 分な 紫 外 線 対 策を !
紫 外 線 は 皮 膚 や 目 に 有 害 で︑ 皮 膚 がん︑ シミ︑ シワ ・ タルミといっ た 肌 の 老 化︑ 白 内 障 な ど を 引 き 起 こ す 原 因 に な り ま す ︒紫 外 線 が 多 い 季 節 と い え ば 夏 と い う イ メ ー ジ が あ り ま す が︑ 実 は︑ 紫外線 が 特 に 多 い 季 節 は 5 月 か ら 9 月 頃 に か け て ︒そ こ で 今 回 は ︑ 医師 の市橋正光先生に︑ 今日から実践したい紫外線対策についてご紹 介いただきました︒
「紫外線対策」
紫外線がもたらす健康被害
たものや︑ 雨降りにも対応できる雨傘兼 用のものも出ています︒
■外出時の紫外線対策あれこれ
このほか、 自転車や車の運転では手袋をする、 車の窓ガラスにUVカットフィルム を貼る……などの紫外線対策も有効です。 なお、 UVカットフィルムを家の窓に貼 るのも、 室内に侵入する紫外線を防いで効果的です。
サンスクリーン剤を塗る
サングラスをかける
●帽子をかぶる 紫外線は︑ 皮膚細胞の遺伝子 ︵DNA︶ 帽子も紫外線予防に役立ちます︒ 理想 的 なのは︑ 麦 わ ら 帽 子のよ うに周 囲にぐ に吸 収 され︑ 独 特の傷 をつけ ま す︒紫 るりと広いつばがある帽子︒ 野球帽やサ 外 線は皮 膚のアミノ酸などに吸 収され ンバイザーは︑ つばが前方にしかなく︑ 顔 ると活 性 酸 素 を 作 り︑ DNAを 傷つけ 側面の紫外線をカットすることができな ます︒ DNAに傷がつくと皮膚がんの原 いのが難点と言えます︒ 因にもなります︒また︑ 窓ガラスを通過 ●サングラスをかける して室内に入 っ てくる紫外線A波は︑ B 紫外線から目を守るには︑ サングラス 波のようにDNAを 傷つける働 きは著 ︵紫 外 線 防 御 効 果 の あ る レンズ を 使 用 の しく弱いものの︑ 活性酸素を作り︑ 皮膚 もの︶ が効果的です︒ を老化させます︒ ●服の素材や着方でも紫外線対策を また︑ 紫 外 線は皮 膚の免 疫 力 を 奪い 服の素 材 でも 紫 外 線 対 策 が で き ま す︒ ます ︒ 日焼けした後は免疫力が衰える 紫 外 線 を 透 過 し に くい素 材 は︑ 羊 毛︑ ポ ため︑ ウイル スや細菌による感染症にか リエス テ ル な ど︒た だ︑ ポ リエス テ ル は かりやすくなります︒ 通気性や吸湿性に劣るため︑ 着心地にや や難があります︒ そこでお勧めし たいの シミの原因が紫外線 ︵日焼け︶ である が︑ ポ リエス テ ル と 綿 の 混 紡 素 材 で す︒ ことはよく 知られていますが︑ シワやタ この素材は紫外線防御効果が高く︑ 着心 ルミなどの肌の老 化 も︑ 日光 ︵紫 外 線︶ 地 も 快 適 な の で︑ 蒸 し 暑い春 夏 の ファッ を長い間 繰り返し浴びることにより起 ションにも最適です︒ こります︒ また︑ シャツの襟を立てる︑ 長袖の服を その他 紫 外 線は皮 膚にとどまらず︑ 着るなど︑ 肌の露 出 を で き る だ け 少 な く の器官にも悪影響を及ぼします︒その 一 する工夫も必要です︒ つが白内障の増加です︒近年の研究で︑ ●サンスクリーン剤を塗る 紫外線を多く浴びると白内障になりや すくなることがわか っ ています︒
日傘をさす
ポリエステル ・ 綿混 など、 紫外線を通し にくい素材
Vol.5
外出時には紫外線対策を
つばの広い帽子をかぶる
日陰、 木陰を選んで歩く
シャツの襟を立てる
長袖の服を着る
では︑ 紫外線から身を守るには︑ どう すればよいのでしょうか︒外出時に行い たい紫 外 線 対 策 を︑ 以 下にご紹 介して みました︒ できることから実 践してみ てください︒ ●日陰︑ 木陰を選んで歩く
海水浴など肌の露出が避けられない場 面 で は︑ 紫 外 線 B だ け で な く︑ 紫外線A もカットするサンスクリーン剤を塗るの も有効です︒ 最近は薬局や化粧品店だけ で な く︑ スーパーやコンビ ニエンス ス ト アにも 置 か れてお り︑ 簡 単 に手 に入 れ る ことができます︒
監修 市橋 正光
外出する時は︑ なるべく日陰や木陰を 選んで歩くようにしましょう︒
●日傘をさす
日傘は紫外線防止に非常に役立ちます︒
最近はUVカット効果のある繊維を使っ
1939年生まれ︒ 神戸医科大学卒業︒ 神戸大学 大学院修了︒ 専門は紫外線による皮膚損傷 ・ 発ガ ン ・ 光線過敏症 ・ 色 素 異 常 症 な ど の 研 究︒ 神戸大 学医学部教授︑ 再生未来クリニック ・ 神戸院長な どを経て︑ 現在アーツ銀座クリニック院長︒ 日本 皮膚科学会名誉会員︑ 日本光医学 ・ 光生物学会名 誉 理 事︑ 日本化粧療法医学会理事長ほか所属学 会 多 数︒ 皮膚に関する太陽紫外線の影響につい て講演やセミナーを行い︑ 国内外で活躍している︒
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